東京ウィンナホルン協会は、1993年にウィーンの音楽をこよなく愛するメンバーが集合し、当時カザルスホールを会場に行われていたアマチュア室内楽フェスティバルで産声を上げました。その後、群馬県草津で開催される音楽祭に参加、ウィーンフィルホルン奏者のラルス・ミヒャエル・ストランスキー氏にご指導いただきました。
2002年に第1回演奏会を開催以来、8回の自主演奏会に加え、2004年にはウィーン楽友協会でウィーンヴァルトホルン協会・Scottish Vienna Hornsとの合同演奏会も行いました。
ウィーンフィルホルン奏者であったシュティーグラーやホルン四重奏のヨハン・シュトラウスと言われたヴンデラーのホルンアンサンブル曲に加え、 オーケストラで演奏されるウィーンにゆかりのある曲をホルンアンサンブル用にアレンジし、演奏会・依頼演奏会などで取り上げてきました。
ウィーンフィル来日時には、ありがたいことにこれらの曲をストランスキー氏をはじめとするウィーンフィルメンバーと共演する機会を得ることができ、演奏に関するインスピレーションを高めたり、東京ウィンナホルン協会メンバーの演奏課題を明確にして、あきらめることなくレベルの向上を目指してきています。
これらのアレンジ譜を皆様が演奏される際には、ウィーンフィルの演奏をお聴きになることはもとより、例えばワルツの後打ちなど弦楽器奏者のボーイングをご参考にしていただけますと、ウィーンの香りをより一層お楽しみいただけるものと思います。F管ホルンの独自性はベートーヴェンがとても気に入っていた8番の交響曲でも発揮できます。
ダブルホルンをお持ちの方もF管を多用されてみてはいかがでしょうか?またウィンナホルンは楽器店で試奏もできますので、ご興味があれば深めのVカップのマウスピースをご持参いただいて試奏されるか、あるいは東京ウィンナホルン協会の月例会に参加いただいてもよろしいかと存じます。東京ウィンナホルン協会のメンバーは一部を除き高齢化が進んできておりますので、若手・中堅の参加はウェルカムです。お気軽にどうぞ。
それでは難しい曲もありますが、アレンジ譜をお楽しみください。
東京ウィンナホルン協会 中根慎介・史佳