<b>【私たちの手で新しい音楽を創造していきたい】</b>
クラシック音楽の世界でも、ポピュラー音楽同様、日々、新曲が創られ、プロの音楽家たちによって披露されています。しかし、特にオーケストラのための作品の多くは、演奏が難しい、難解である(聴衆に理解されない)、などの理由から、1回か、せいぜい数回の演奏機会にしか恵まれません。
一方で、とりわけアマチュア・オーケストラは、「歴史的な名曲」(モーツァルト、ベートーヴェン、チャイコフスキーなど…)を繰り返し演奏し続けています。私たちも、名曲を生み出したクラシックの巨匠たちには敬意を表するのですが、一方で、「過去」だけに目を向けるのではなく、「今」を生きる私たち独自の手法で、「未来」につながるような音楽文化のあり方を模索するにはどうすればよいのか?こうした「問い」を日々、団内で議論していたところ、一つの出会いがありました。京都在住のロック・ギタリストで作・編曲家の綿貫正顕さんとの出会いです。
2010年2月20日のこと。この日、当団が開催した第2回定期演奏会に、綿貫さんはお客様としていらっしゃいました。演奏会の感想をご自身のブログに書いて下さったことから交流が始まり、その後、綿貫さんは当団の演奏会全てにお越しになり、感想を伝えて下さいました。
やがて、高校生の頃から「エレキ・ギター協奏曲」の構想を抱いていた当団常任指揮者の藤田和宏と、ZARDや倉木麻衣への楽曲提供の経験を持つ綿貫さん、この二人の構想を中核として、一つの「夢」が具体化していきました。
それが、前述の「問い」への答えになりうるかもしれない、今回のコンサート。現代人の心を捉えるポピュラー音楽のエレキ・ギター・サウンドと、伝統あるオーケストラの豊かな音色を融合させ、ポップスとクラシックのハイブリッドな新曲を創り、自らの手で世界初演する、というものです。
今回開催する「マグノリア・ポップス・オーケストラ The 2nd Concert with Masaaki Watanuki」では、藤田和宏と綿貫正顕さんが作曲した、エレキ・ギターとオーケストラのための新作4曲を世界初演します。それも、いわゆる(難解な、実験的な)「現代音楽」とは異なり、様々なオーケストラに「演奏したい!」と思っていただけるような、魅力的な作品を目指します。
【曲名】藤田和宏:エレクトリック・ギターと管弦楽のためのシンフォニエッタ ト長調
【曲名】綿貫正顕:エレクトリック・ギターと弦楽のための教会旋法組曲 ニ長調
【URL】
https://www.youtube.com/watch?v=eMX2cXZKpNA
【曲名】藤田和宏:エレクトリック・ギター協奏曲 ニ短調より 第1楽章
【曲名】綿貫正顕:エレクトリック・ギター協奏曲 イ短調