実は、この「イタリア風序曲(Ouvertüre im Italienischen Stile)」というタイトルは、シューベルト自身が付けたのではなく、シューベルトの死後に兄のフェルディナントが作品目録にこの曲を加えたときに付けられたようです。第2番の原題は「序曲ハ長調(Ouvertüre in C dur)」です。もし原題どおりなら、この曲は埋もれていて当団で演奏することはなかったかもしれません。この曲に関しては、「愛称」に感謝ですね。いっそのこと、「ロッシーニ風序曲」としていたら、もっと有名になっていたかもしれません。近年、「ロッシーニ風○○」というのは、料理で有名になっていますものね。ただし、このタイトルだとボリュームたっぷりの序曲を想像されるかもしれませんが…。