世田谷フィルハーモニー管弦楽団の楽団紹介
世田谷フィルハーモニー管弦楽団は、作曲家、故芥川也寸志氏の「世田谷区民によるアマチュアオーケストラを」という呼びかけに応えて、1989年3月、さまざまな職業の音楽愛好家によって結成された。音楽文化の振興をめざす世田谷区の厚い支援を受け、同年12月に「せたがや区民による第九コンサート」で初演奏を披露した。その後、毎年春秋2回の定期演奏会を開催するほか、世田谷区民合唱団とともに「第九コンサート」にも出演。区内の小中学校で開かれる音楽教室や福祉施設での演奏会、地域の音楽祭などにもしばしば招かれている。
音楽監督は、1993年から1996年まで石丸寛氏。1998年から2002年まで長田雅人氏。2002年から2006年まで佐藤功太郎氏。2008年からは田中良和氏。これまでに三石精一、小田野宏之、増田宏昭、現田茂夫などの各氏を客演指揮者として招き、ピアノの迫昭嘉、ヴァイオリンの戸田弥生、チェロの長谷川陽子、クラリネットの磯部周平、ソプラノの田中三佐代などの各氏と協演している。近年では、オペラの序曲やアリア、ヴェルディの「椿姫」なども取り上げ、また世田谷クラシックバレエ連盟とともにチャイコフスキー「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」、ドリーブ「コッペリア」などのバレエ公演も開催している。
最近の定期演奏会の主なプログラムは以下の通り。ブラームス「交響曲第3番」、ベートーヴェン「交響曲第7番」、シューマン「交響曲第3番《ライン》」、チャイコフスキー「交響曲第5番」、マーラー「交響曲第5番」、シベリウス「交響曲第2番」、ラフマニノフ「交響曲第2番」、ムソルグスキー~ラヴェル「展覧会の絵」、レスピーギ「ローマの松」、ストラヴィンスキー「火の鳥」など。(写真:伊藤 英司)