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ゴドフスキー「ショパンのエチュードによる53の練習曲集」全曲演奏会(前半)

プロ 器楽 クラシック
ゴドフスキー「ショパンのエチュードによる53の練習曲集」全曲演奏会(前半)の写真1つ目

ゴドフスキー「ショパンのエチュードによる53の練習曲集」全曲演奏会(前半)の写真2つ目

今回のピアニスト、リベッタによる今回の演奏曲目からの3曲

公演日

2019年09月23日(月)
12時00分開場 12時30分開演

会場

神奈川県 横浜市戸塚区
戸塚区民文化センター「さくらプラザ」ホール(4階)

ご案内

このゴドフスキーの「ショパンのエチュードに基づく53の練習曲」は、ピアノ音楽史上で最も複雑で演奏困難な曲集の一つに挙げられる。これまで日本で全曲演奏されたことはおそらくなく、将来それにトライするピアニストが現れても一日で弾いてしまう可能性は低い。そういう意味で「一生に一度かもしれない」リサイタルなのである。
 さてショパンのエチュードはそれ自体が難曲だが、「練習」という視点からは右手に偏っており、また複数の旋律が同時進行したり、違うリズムが重なったりする個所は少ない。そこでポーランド(現在のリトアニア)生まれの作曲家・ピアニスト、レオポルド・ゴドフスキー(1870-1938)は、さらに高いレベルのピアノ演奏技法に到達するために、ショパンのエチュードにインスピレーションを得て、この53の練習曲を作曲したのだった。
 これは「編曲」というよりは「再創造」と称するべきもので、原曲では右手に与えられた課題が左手に移されているもの、さらには左手だけで演奏するように作られているもの(全53曲中22曲)、原曲に対しさらに別の旋律が加わったり、ポロネーズ、マズルカなどに仕立てられたり、ついには2つのエチュードを合成させたり・・・まさにショパンのエチュードを研究し尽くしたからこそ出来上がった作品である。
 ここで一つ申し上げておきたいのは、ゴドフスキー自身はショパンの原曲を「コンサート用に、よりステキなものにする」つもりはなかったし、左手だけで弾くという「曲芸」を見せるためでもなかった、という点である。あくまでも彼はさらに高度なピアノ技法に到達するための練習曲としてこの曲集を作ったのだ。その意味ではこれを「人前で全曲を弾く」ことは本人の意図とは離れているかもしれない。しかも全曲盤のCDがすでに数種類出ているので、曲集を世の中に紹介するという意義は既にやや薄くなっている。
 それでもなお私がこの全曲演奏をリベッタにお願いしたのは、ゴドフスキーが創造した類例なき豊穣な世界を「ホールで体感」していただきたかったからだ。彼が作り出した豊かな音の絡み、妙なる響き、さらには左手だけで演奏されているとは信じられない音楽・・・こうしたものを一人でも多くの方々に体感していただいたい、そしてゴドフスキーという音楽家を知っていただきたいと切に願っている。

料金

全席指定 一回券 5,500円、通し券 10,000円

主催

主催:JK arts 協力:Cantante Lirica、合同会社 ミューズ・プレス、「左手のアーカイブ」プロジェクト、Piascore 株式会社

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