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ストアハウスコレクションNo.9 アジア週間 ー「私」なるものをめぐってー

プロ 演劇 舞台
ストアハウスコレクションNo.9 アジア週間 ー「私」なるものをめぐってーの写真1つ目

チラシ表

公演日

2017年03月04日(土)
12時30分開場 13時00分開演

会場

東京都 台東区北上野1-6-11 NORDビルB1F
上野ストアハウス

ご案内

2013年から始まったストアハウスコレクションは、今年で5年目を迎えます。これまで韓国、マレーシア、タイ、そして日本から19作品が参加しています。
さて、ストアハウスコレクションと名付けたこの小さなフェスティバルが開催される目的は、もちろん演劇作品の蒐集にあります。しかしそうはいっても、演劇の蒐集は蝶や切手を集めるようにはいきません。
それは演劇作品を収蔵するためには、その作品が上演された時間や場所、出演した俳優や観客を含めて保存しなければなりません。それらの全てのものを冷凍保存できる巨大な冷蔵庫でもあれば、シベリアの永久凍土の中で時々発見されるマンモスの牙のように、生き残ることは可能かもしれませんが、そんなことは不可能です。
ご存知のように演劇は生まれてはすぐ消えていく運命にあります。例えば上野ストアハウスの場合、ほとんどの劇団が、月曜日に小屋入りし、日曜日には立ち去ります。つまり、その命はせいぜい1週間。まるで蝉です。
しかし僕は、そのことを決して否定的にとらえているわけではありません。どちらかといえば、逆です。蒐集することが困難で、保存することも困難だからこそ、演劇は語り継がれていかなければならない。そんな風にも考えています。
ストアハウスコレクションには様々な時間が流れ、様々な風が吹きます。彼らは、交流を超え、交歓し、今ここに生まれる意味や価値を交換します。
そして、僕は、その場面を記憶しなければならない。
いつだって、バラシが終了した後の劇場はシーンと静まり返っています。蝉の声も聞こえません。その場に突っ立った僕は考えます。そして、その場に突っ立った私たちは考えます。 
いったい、私たちは、何を蒐集しているのでしょう。何を記憶し、何を語り継いでいくのでしょう。
そんなこんなのストアハウスコレクション。
乞うご期待。

ストアハウス代表 木村 真悟

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ストアハウスコレクションは、国境を越えた文化・人間の交流を目的としたフェスティバルです。各回、1演目のみの上演となりますので、複数演目ご覧いただける2本券・3本券がおすすめです。この機会に、海を越えたアジアの国々の演劇を、その繋がりを、ぜひ体験しに来てください。

Aプログラム:2月24日(金)~26日(日)
Contemporary Asian Masks Project【タイ・インドネシア・日本共同プロジェクト】
ストアハウスカンパニー【日本】

Bプログラム:3月2日(木)~3月5日(日)
莎士比亜的妹妹們的劇団 (Shakespeare’s Wild Sisters Group)【台湾】
ストアハウスカンパニー【日本】

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【Bプログラム】

莎士比亜的妹妹們的劇団 (Shakespeare’s Wild Sisters Group)
『Zodiac(ゾディアック)』
【台 湾】

「Zodiac」とは、1960 年代アメリカで一人の連続殺人鬼が名乗っていた“名前”である。その正体は謎に包まれており、送られてくる犯行予告や暗号文も人々の関心を集め、大きな話題となった。
Shakespeare's Wild Sisters Group の『Zodiac』はこの人物に着想を得た二人芝居だ。一人は殺人鬼を、もう一人は彼の周りの様々な人間を演じていく。多くのやりとりが組み合わさり、まるでパッチワークのように“彼”という存在が浮かび上がってくる。私たちの目の前で、彼は“現実”と“想像”、“正常”と“異常”の境界線を飛び越え逃げてゆく――
2001 年初演、舞台と映像をミックスさせた演出が評価され、第一回台新芸術賞にて十大パフォーマンス芸術賞を受賞。幾度かの再演を経て、2015 年には台湾3都市ツアー公演を行った作品である。

演出:王嘉明(ワン ジャミン)
出演:Fa(ファー) 賴玟君(ライ ウェンジュイン)
舞台監督: 林岱蓉(リン ダイロン)
舞台美術: 林仕倫(リン スールン)
照明: 王天宏(ワン ティエンホン)、劉柏欣(リョウ ヴォシン)
衣装:李育昇(リ ユースェン)
映像: 王正源(ワン ツェンユェン)


ストアハウスカンパニー
『PARADE』
【日 本】

かつて、人びとは、上を向いて歩いていた。

そして、今、人びとは丘に向かって立っている。
しかし、とかく記憶は曖昧だ。
その曖昧さは、
例えば、森の中で木の葉を踏む音を聞きながら、波打ちぎわで絶えずかき消される自分の足跡を抱きしめる行為のようなものだ。
今となっては、人々の姿も、丘の形状も思い出すことはできない。
それはそれでいいのだ。
現実はいつだって曖昧のままそこにある。
どこからか声が聞こえてくる。
歩こうか。
さあ、パレードの始まりだ。

作・演出:木村真悟
出演:渡辺芳博 金丸瑞貴 村島智之 大間剛志 大原千秋    
   細村雄志 小倉詩歩 中川珠里 吉田広大 杣木百花  
作曲・ピアノ演奏:伊澤知恵

料金

前売:1本券¥3500・2本券¥5000・3本券¥7000     当日:1本券¥4000・2本券¥5500・3本券¥7500
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