ご案内
チェーホフの『かもめ』は、情熱の持続のむずかしさ、拭い切れない孤独など、現代社会にも通じる問題を提示する作品です。
そんな不朽の名作を、全方位多発的に舞台に描き出し、観客の知覚と想像力に訴えかけたい。
誰もが〈充実した人生〉を求め〈自分らしく生きる〉ことを望んでいる。
けれども。高鳴る心、自由な精神、自分や人生への信頼は、やがて失せてしまう。
誰かが奪うのか、自分で手放すのか。
郊外の湖畔に、大女優が人気作家を伴って来る。都会や名声に焦がれる娘や母を超えようとする若者ら、迎える人びの心は、湖面のようにさざなみだつ。「私はかもめ、いいえそうじゃない。私は女優」
カラフルに。演劇集団ア・ラ・プラスが届ける『かもめ』。
2016年、夏、下北沢の郊外に舞い降ります。