• 楽団&演奏家(オケ・アンサンブル・独奏・吹奏楽・合唱団・オペラ)
  • 演奏会検索
  • メンバー・団員募集
  • おしゃべり広場&コミュニティ
  • みんなの練習帳
  • アンサンブルファン!
心に届く音楽心理講座

音楽を聴くことは食べることと同じ

音楽が心の底から嫌いという人がいないのには訳があります。
人類が進化する上で、音楽がなぜ今まで残ってきたのでしょうか。残ってきたどころか、高度な進化を遂げ芸術の頂点に達するほどその価値は高められてきました。
私たちが気持ちいいと感じることには進化の過程で何か理由がありそうです。
例えば、食べることや寝ることというのはすぐに想像がつきます。食べなかったり、寝なかったりすれば滅びてしまうからですね。このときにポイントになるのが快感ホルモンです。

eat

βエンドルフィンやドーパミンのような快感ホルモンが分泌されることによってその行為が重要なものだとインプットされ、人類を進化させていったと考えられます。
食べたり、寝たり、性行為をしたりといういわゆる三大欲求以外で考えてみるとなかなかおもしろい事実が発見することができます。
最近はウォーキングやジョギングが流行っているようですが、なぜなのでしょう。
表向きは健康に良いとか、体力がつくとかいろいろあると思いますがブームになるほど続けることができるのはこの快感ホルモンが分泌されているからなのです。
人間は走って20~30分くらいすると、βエンドルフィンなどの快感ホルモンが分泌されます。

はじめはなんだか走るのが嫌だなと思っても、ある程度時間が経つとだんだん気持ちよくなってくるのはこのためです。いわゆるランイングハイといわれる状態です。この状態になると、気分の明るくなって想像力も高まり新しいアイデアも生まれることが多くなります。毎日ジョギングを30年続けているという話を聞くと、「え、よくそんなに続きますね」と思ってしまいますが、やっている本人は苦労や努力どころか気持ちよくて仕方ないわけです。そうでなくてはそんなに続くはずがありません。

run

人間の体の中でも大きい筋肉が集まっている太股を動かすことが快感ホルモンの分泌に繋がっていると言われています。私も普段なるべく走るようにはしているのですが、どうしても無理な状況でも壁を見つけては空気イスで太股を鍛えています。いや、鍛えているというよりも意図的に快感ホルモンを出しているのが正解です。まわりからは筋トレと思われているでしょうが、実はそれは本来の目的ではなかったりします。
では、人間にはなぜ走ることで快感ホルモンが分泌されるようにインプットされているのでしょう。別に、走ったときに気持ちよく感じなくても死にはしないだろう、そう思うかもしれません。実はこの走ることによって快感ホルモンが分泌されるという働きは、人類を進化させる上でとても重要な役割を果たしたのです。
ホモサピエンスが生き残りネアンデルタール人や北京原人が姿を消してしまったのにはこのあたりが大きく影響しているといわれています。

どいういうことかというと、狩猟時代にはとにかく獲物を捕るということが死活問題でもありました。食べるものがなければそれこそ滅びてしまいますから、どうやったら獲物を的確に捕られることができるかという知性が格段に発達したわけです。そのときには、歩いたり走ったり、ときには遠くまで移動して獲物を捕らえるということもあったでしょう。もしも、動くことが嫌に感じられる脳であれば、食料も確保することができず、移動しながら生活していくという進化もすることができなかったわけです。氷河期を乗り越えて生き残った我々の先祖であるホモサピエンスは動くことで快感を感じられるように脳にインプットされていたと考えられるのです。動けば動くほど気持ちよくなるということは、労働量も多くなり食料の確保にもストレスを感じることはなかったでしょう。そして環境に合わせて移動するという能力を身につけたのです。

続きはまた次回に。